美味しい野菜作りのために重要なのが「土づくり」。
リコベジファームでは、そのための「堆肥づくり」にもっとも力を入れています。
堆肥は、野菜の栄養分でもあり、堆肥の質で土の質が変わってきます。
人間の場合、栄養バランスよく食事をすることが大切ですが、堆肥もバランスが大切です。
材料は、米ぬか、もみがら、落ち葉、雑草、野菜の残渣、生ゴミ、古い家屋を解体したときに出てくる壁土など、いずれも地域の田畑や家庭などから出てくるものです。
これらを4つの資材に分類します。
炭素資材(C)・窒素資材(N)・微生物資材(B)・ミネラル資材(M)という4つに分類したうえで、
バランスよく配合し、適度に水分を追加して発酵させ、堆肥化します。
生ゴミでさえも腐らせずに、きちんと発酵させることが重要です。
腐らせずに発酵することで、良質の微生物が数多く定着して、堆肥の質が高まります。
発酵時の温度は60℃から70℃、それ以上になることもあります。
この発酵熱によって、病原菌や害虫、雑草の種子などが死滅し、安全な堆肥になります。
充分な熱によって発酵し、分解が進んだ後、「熟成」に入り、
温度や水分量も下がって、「完熟堆肥」が完成します。
なるべく、この完熟状態の堆肥を使うようにしています。
完熟していれば、肥料としてとても安定しており、
養分が土壌から流出する危険性も少なくなります。
肥料を施しても、すべて土壌に吸収されるわけではありません。
土壌の許容範囲を超える養分は、土壌から流出し、地下水に流れ出したり、
大気に放出されて、環境を汚すものにもなるからです。
また、堆肥を使う量も重要です。
たくさん施したからといって、土が肥え、野菜が美味しくなるということではなく
適量を施すことが大切です。
畑の土質や状態、また育てる野菜にあわせて使う量を加減しています。
たくさん与えても、すべて吸収されず同じように土壌から流出してしまうからです。
人間も食べ過ぎればメタボになったり病気になったりしますね。
同じようなことで、土壌にとっても適量が大切です。
常に土の状態や作物の状態を観察しながら、
健康な土づくり、野菜作りを目指しています。