野菜を知る 5. 野菜の特性
さて、今回は「準備編 栽培計画 野菜を知る」の最終回です。最後は「野菜の特性」ということで、色々とありますがここでは大きく4つに分けてみたいと思います。
ひとつ目は、「水分」。水分の多い土でよく育つ野菜と、乾いた土でよく育つ野菜ということです。またそれぞれに、水分の多い土でよく育つ、ややよく育つ、やや育ちにくい、育ちにくいと4段階くらいに分けることができます。
ふたつ目は「日照」。これは、強い光でよく育つ野菜と、弱い光でよく育つ野菜。それぞれに強い光でよく育つ野菜、ややよく育つ野菜というふうに2段階に分けることができます。
3つめは、「土質」。土質は大きく分けて、さらさらとした「砂質」と、粘土のような粘り気のある「粘質」になり、その中間が「壌土」となります。砂質に適するもの、壌土に適するもの、粘質に適するものと分かれます。
4つめは、「温度」。大まかに分けると暑さに強いか弱いか、寒さに強いか弱いかということになりますが、それぞれの野菜には生育に適した適正温度というものがありますので、それを把握しておくとよいと思います。また、生育に適正な温度と発芽に適正な温度は異なる場合が多いので、種まきから野菜作りをする場合は頭に入れておくとよいと思います。大抵は種の袋に発芽適正と生育適正の温度が表示されています。
以上の4つの項目を頭に入れて、ご自分の畑に適するものを選んで育てるのがよい方法だと思います。
例えば、日当たりのよい畑で日照時間が長く、土は乾燥気味の壌土、夏に収穫できる野菜を育てたいとなると、カボチャやエダマメ、トウモロコシなどが最適だということになってきます。もちろん、全ての条件に当てはまるものを探すことはなかなか困難ですし、そうでなければ育たないということではありませんから、特に力を入れて育てたいものはベストの条件のところに植えるとか、粘質の土に適した野菜でも、その他の条件が揃っていれば、砂質の畑でもそれなりによくできるはずです。
園芸用の書籍や、インターネット、各種苗会社さんのHPなど野菜の特性を紹介しているものはさまざまありますので、ご自分が育てたいなと考えている野菜などから調べてみてはいかがでしょうか。
この連載の最初に紹介した書籍の中でも特に「あなたでもできる野菜の輪作栽培」には詳しく載っていますので、参考にされてみるとよいと思います。
これで、「準備編 栽培計画 野菜を知る」は終了です。次は「準備編 栽培計画 土・畑を知る」です。お楽しみに。
つづき 準備編 栽培計画 土・畑を知る
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